1980年代後半、私が結婚してすぐに住んだのは2階建の木造アパート。
2年後、小さな中古マンションを買うことになりました。
マンションに住むことが夢だったから、すごくうれしかったのを覚えています。
当時はバブル景気の真っ只中。東京で一戸建てに住むという選択肢はありませんでした。高すぎたからです。
その後アラフォーになって、もっと広い新築マンションに住み替えた頃の私は、マンション以外は考えられないほどのマンション礼賛派でした。
以下のメリットにより、マンション暮らしが最高に快適で便利だと感じていました。
マンションのメリット
- 鉄筋コンクリートに守られる安心感。地震・洪水・火事に強い。
- いつでもゴミ出し可能。
- 近所付き合い一切不要。
- オートロックで不審者撃退。
- 眺めがいい。
- インターネット使用料が安い
- 管理会社が生活に関わるトラブルをサポートしてくれる。
しかしそのマンション暮らしも30年を過ぎると、今まで気にならなかったデメリットを感じるように。。。
マンションのデメリット
ドアを閉めるとそこは閉鎖された空間
定年退職すると会社関係の付き合いが一切なくなり、社会から孤立しそう。
この年になると庭で立ち話をしたり、縁側でお茶を飲んだりする近所づきあいに憧れを抱くようになった。
しかしマンションだと中に住んでいる住人の様子が一切わからず、近隣の人々と疎遠になりやすい。
庭がない
1Fだと庭付きの部屋もありますが、マンションの庭はあくまでも共有部分。ルールに従わないとNG。自由に使うことはできません。
駐車場が足りない
マンション専用の契約駐車場はいつも空きがなく、近所に青空駐車場を借りていました。雨の日や重い荷物を運ぶ時は大変。
狭い
戸建に比べるとマンションの間取りは狭い。首都圏のマンションだと、70平米3LDKが標準。
我が家のマンションは夫婦二人で85平米ですが狭いと感じます。
家族がいつも顔を突き合わせるような狭さだと息苦しくて喧嘩の原因になりそう。
管理組合の崩壊
我が家のマンションは50世帯、築20年過ぎですが、幸いなことに管理費を滞納する世帯はありません。
しかし住人の高齢化が進んでいますし、この先オーナー不明の空き世帯が出たりすると厄介です。
老朽化したマンションの修繕費
今は月2万円ほどの修繕積立金を支払っていますが、築40年、50年と老朽化が進み、今後水道管や下水管の交換、窓の一斉交換などの大規模な修繕が発生するとこれじゃ足りないはず。
1世帯あたり何百万円単位の負担がのしかかるかもしれません。
わずかな年金暮らしでは払えない世帯が続出するのでは。
修繕費用が必要なのは一戸建ても同じかもれませんが、マンションだと住民の合意が必要だから「やる」「やらない」でもめると面倒なことになりそう。
田舎半分、都会半分がいい
田舎出身の私は、若い頃は東京の活気と華やかさに酔わされ、絶対に田舎にはUターンしたくないと思ったけど、年を重ねれば価値観は変わります。
おしゃれなお店やカフェ、最先端の流行や文化に触れることが心に響かなくなったのです。
土に触れながら空を眺め、玄米おにぎりと手作りの梅干しに合掌できるような暮らしがしたいと感じるようになりました。
でもポツンと一軒家のように人里離れた山中では困ります。
病院もスーパーもある地方都市からちょっと離れた郊外がちょうどいいです。
というわけで近々、富山県の小さな町に移住することになりました。
つたない話を読んで下さってどうもありがとうございました。